■定番問題(5)
「日本語組版処理」解説編(4)
ぶら下がりや禁則処理方法について、問題図では提示されていますね。
禁則処理では、行頭にきてはいけない文字を前行に追い込む「追い込み」と、行末にきてはいけない文字を次行に追い出す「追い出し」、または行末のぶら下がり領域に追い出す「ぶら下がり」という処理方法があります。
問題のサンプル1では、この処理方法を問う問題になっています。
パラグラフ(段落)の括弧を詰めて追い込み処理しているのは、Aです。Bではぶら下がり、Cでは追い出し処理をしています。

問題のサンプル2は、行頭に?がくる場合の処理です。「?」も行頭禁則文字ですので、本来行末にある文字を追い出して、行頭に?にくるのを防いでいます。このような禁則処理を行うと、1行に入る文字数が少なくなるか多くなるため、文字間のスペースを調整せざるを得なくなります。このとき、約物も含む行内の文字間を均等に調整する場合と、約物の後にはアキを入れず、それ以外の文字間のみアキを入れて調整する場合があります。
サンプルでは、Aのみ約物の後のアキを入れず、それ以外の文字で調整していますので、正解はAになります。判断方法としては、図にあるように縦のラインを当ててみるとわかりやすいと思います。

問題のサンプル3では、約物が連続する場合の処理で、括弧の扱いに統一を欠いているものを選択する問題です。図を参考にしていただくとよいのですが、Aは追い込み処理、Cは追い出し処理を行っています。Bについては、ぶら下がり処理の部分と追い込み処理の部分があり、全体としての統一性という観点では、統一されていないという判断になるのでしょう。そのため、正解はBとなります。

問題のサンプル4は、中黒の処理で、中黒を調整用に用いてないものを選択する問題です。中黒「・」も行頭禁則文字なのですが、レイアウトソフトでは、強い禁則に設定したときに処理されます。調整用に用いるという判断が難しいのですが、Bのみ常に追い出し処理を行っていて、文字間がアキすぎています。AとCについては、4・6行目で、中黒を行末に追い込んで調整しているように見受けられます。そのため、正解はBと考えました。

問題のサンプル5は、ダーシ「—」の処理で不適切なものを選択する問題です。
ダーシは、ダッシュとも呼ばれることがあります。文中では、2分ダーシ・全角ダーシ・2倍ダーシなどが用いられますが、このサンプルでは、2倍ダーシを使用すべきところですので、不適切な処理を選択するという問題になっています。見てわかるように、サンプル中のBのみダーシ間が分かれていますので、Bが正解です。
現在のワープロソフト、レイアウトソフト共にダーシを連続して入力すると、自動的に文字間が詰まって2倍ダーシとして処理されるので、このようなサンプルを目にすることも少なくなりました。

【正解】
1: (1)A
Bは「ぶら下がり」。Cは「追い出し」。
2: (1)A
B・C共に約物(?、括弧類)の後にアキが入っています。
3: (2)B
A・Cは括弧類が続いている部分を追い込んでいます。
4: (2)B
A・Cは、行末に追い込んで調整用に用いていますが、Bは、中黒点を調整用には用いていません。
5: (2)B
Bはダーシが分かれています。