前回に引き続き、第29期DTPエキスパート認証試験受験予定の方に向けた傾向と対策の第2弾です。 今回は、筆記試験のうち「DTP」「コンピュータ」カテゴリについてご紹介します。
DTPカテゴリ
DTPカテゴリに含まれるのは、「デジタルカメラ」や「PDF」、「画像容量や組版の計算問題」などです。
傾向としては、デジタルカメラに関する問題が毎回数問出題され、PDFについては、基本的な知識と共に「PDF/X-1a」の作成や出力に関する問が出題されています。また、画像容量や組版計算についても、多くの問題が出題されますので、電卓を持参してすばやく解答をはじき出す必要があります。
更新試験情報から見る傾向としては、「XML」や「Flash」の基礎知識など、紙面設計だけでなく、Webデータとの連携を視野に入れたデータ運用を行うための基礎知識も問われるようになったことです。
また、前回ご紹介した「発注」「制作」「色」カテゴリ同様、「○×形式」での問も近年の傾向と言えるでしょう。
コンピュータカテゴリ
コンピュータカテゴリには、XMLやSGML記述、SQL記述、AppleScript、Perlなどの「言語に関する問題」のほか、「ガンマ補正」を含むモニタのしくみや「サーバ」、「文字コード」などについての問が含まれます。
モニタに関する問題傾向では、CRTモニタと液晶モニタの色再現性や近年の製品傾向に関する問などが挙げられます。コンピュータ環境の変化に伴い、液晶モニタも高機能化し、DTP制作現場でも普及しているための問と考えられます。
また、ファイルサーバについても、一般的にデータ共有のために利用されているため、そのしくみや運用についての基礎知識も必須と考えられるのでしょう。
文字コードについては、第28期新出題項目としても発表されていたWindows Vistaで採用されているJIS X 0213:2004利用時の文字の互換性や、2000年に答申された表外漢字字体表についての問いが含まれるようになってきたようです。
筆記試験の傾向は、印刷現場や印刷物制作環境の変化に伴い、徐々に変わっています。
筆記試験出題範囲として公開しているカリキュラムは、2年ごとに改訂されるわけですが、その間隔では間に合わないほど、急速に変化してきているのかもしれません。
しかし、全国の印刷会社の方々の声を聞くと、取引先や扱う印刷物種によって、こうした環境の変化については、温度差もあるようです。
「PDF/X-1aの入稿」ひとつ取ってみても、従来通りのネイティブデータ(制作時のアプリケーションソフトのファイル形式)でのやり取りとのダブルスタンダードとなっています。PDF/X-1aのアドバンテージが問われる反面、従来通りのネイティブデータを使ったワークフローでは、相変わらず画像添付忘れや、出力環境にないフォントを使用したデータによるトラブル例を多々聞きます。
このような温度差を耳にするたびに、ギャップを感じることもありますが、個人的には、JAGATでの筆記試験問題は、過去・現在・未来を含む業界に対する問題提起が含まれているのかもしれないと考えることで納得しています。
というのも、私自身第2期に合格してから13年経ちますが、これまでの更新試験を受験するたびに学習しなおしたことが、数年後の実務で役立っているからです。
さて、次回は、課題制作試験についての近年の傾向についてご紹介する予定です。
10月19日(金)には、第28期の合格発表がありますね。
第28期受験者の皆さんの合格を心から祈っています。

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